「ベンツの車検はディーラーに出すもの」と思われている方は少なくありません。ですが実際には、ディーラー以外の整備工場でも車検を受けられます。この記事では、両者の違いと、工場を選ぶときに確認すべき点を整理します。
ベンツの車検は、ディーラー以外でも受けられます
結論からお伝えすると、メルセデス・ベンツの車検はディーラー以外でも問題なく受けられます。車検を行えるのは国から認証を受けた「認証工場」または「指定工場」で、ここに輸入車・国産車の区別はありません。
ただし「受けられる」ことと「きちんと診られる」ことは別の話です。ベンツは電子制御の範囲が広く、専用の診断機がなければ作業を完了できない項目があります。工場選びで差が出るのはこの部分です。
ディーラー・専門工場・量販店の違い
依頼先は大きく3つに分かれます。それぞれ得意な部分が違います。
| ディーラー | 輸入車専門工場 | 量販店・GS | |
|---|---|---|---|
| 部品 | 純正のみ | 純正/OEM/優良社外から選べる | 社外中心 |
| 診断機 | メルセデス専用機 | メルセデス対応機(工場による) | 持たない場合が多い |
| 費用 | 高め | 抑えやすい | 安い |
| エアサス・電子制御 | 対応 | 対応(工場による) | 対応できないことが多い |
| 向いている方 | 新車保証期間中の方 | 費用と整備内容を両立したい方 | とにかく安く通したい方 |
費用に差が出る理由は主に2つ、部品の選択肢と工賃の設定です。
ディーラーは基本的にメーカー純正部品を使います。品質は確実ですが、価格の選択肢がありません。一方、専門工場では純正部品に加えて、純正と同じ製造元が作るOEM部品や、信頼できる優良社外部品を選べます。ベンツは部品単価が高いため、この差が金額に表れやすい車種です。
工賃についても、ディーラーは全国共通の設定が多いのに対し、専門工場は自社で設定しています。設備投資や人件費の構造が違うため、同じ作業でも金額が変わります。
ベンツで見落とされやすい3つのポイント
1.バッテリー交換後の登録(コーディング)
ベンツは充電制御を電子的に管理しています。バッテリーを交換したあと、新しいバッテリーを車両に認識させる登録作業を行わないと、制御が適切に働かず新品バッテリーの寿命を縮めることがあります。この作業には診断機が必要です。
2.エアサスペンション(AIRMATIC)
Sクラスをはじめエアサス装着車では、車高が下がる、片側だけ沈むといった症状が出ることがあります。エア漏れは徐々に進むため、初期のうちは気づきにくいのが特徴です。車検の機会に車高と作動を確認しておくと、突然動かなくなる事態を避けられます。
3.サービスインターバル(ASSYST)のリセット
整備後にメンテナンス表示をリセットしないと、次回の整備時期が正しく案内されません。これも診断機が必要な作業です。
「安く車検が通ったのに警告が消えない」ということが起きるのは、こうした作業が省かれているためです。工場を選ぶときは、ベンツに対応した診断機を持っているかを確認してください。
ディーラー以外を選ぶときの4つの確認点
価格だけで決めると、あとで費用がかさむことがあります。次の4点を確認しておくと失敗が減ります。
| 確認すること | なぜ必要か |
|---|---|
| ベンツの整備実績 | 輸入車全般ではなく、ベンツそのものを日常的に扱っているか。実績を写真付きで公開している工場なら、作業の中身まで確認できます |
| 診断機の有無 | バッテリー登録やリセットに対応できるかの分かれ目。無い工場では作業を完了できません |
| 見積りの内訳 | 「一式」ではなく部品代と工賃が分かれているか。何にいくらかかっているか分からない見積りは比較できません |
| 整備後の保証 | 交換した部品や作業に保証が付いているか。期間も確認しましょう |
よくある質問
ベンツの車検費用の相場と、その内訳
車検代は次の3つでできています。どこが変わるのかが分かると、見積りを比べやすくなります。
| 内訳 | 中身 | 工場によって変わるか |
|---|---|---|
| 法定費用 | 自賠責保険料・重量税・印紙代 | 変わりません。車両重量で決まります |
| 車検基本料 | 検査と法定24ヶ月点検の費用 | 工場ごとに違います |
| 整備費用 | 交換した部品代と工賃 | 一番差が出るところです |
法定費用はどこに出しても同じ金額です。つまり工場によって差がつくのは、車検基本料と整備費用の2つだけということになります。
当社の場合、ベンツの車検基本料は一律37,400円(税込)で、車種による違いはありません。法定費用と合わせたベンツの車検代の目安は次のとおりです。
| 車種 | 車両重量 | 法定費用+車検基本料 |
|---|---|---|
| Aクラス・Bクラス | 1t〜1.5t | 80,250円(税込) |
| Cクラス・CLKクラス・CLSクラス・Eクラス | 1.5t〜2t | 88,450円(税込) |
| Gクラス・Sクラス | 2t〜2.5t | 96,650円(税込) |
事前予約割引(満了1ヶ月前のご予約で2,000円引き)を含んだ金額です。同じ車種でも年式やグレードで車両重量が変わるため、区分をまたぐことがあります。
ここに、交換が必要な部品があればその費用が加わります。相場より高くなるとすれば、それは整備費用の部分です。見積りの内訳を確認していただきたいのは、そのためです。
参考:タッキードの場合
当社は神奈川県横浜市に本店、埼玉県草加市に支店をかまえる、外車・輸入車を専門とする整備工場です。横浜・川崎・東京・埼玉・千葉からお越しいただいています。整備には2年保証を付けており、累計12,000台以上のお車を扱ってきました。
各種テスターを完備しているため、バッテリー登録やサービスインターバルリセットにも対応しています。実際にどんな作業を行っているかは、整備レポートで写真付きでご覧いただけます。
▶ ベンツの車検料金表・整備費用の詳細はこちら
▶ 車種別の整備レポート一覧を見る
▶ 輸入車・外車の車検は株式会社タッキード(横浜・草加)



